


箱根駅伝のレースの中でもとりわけ注目を浴びるのが5区を走る「山の神」です。
2019年で95回という歴史を誇る箱根駅伝ですが、箱根駅伝の歴代山の神はたったの3人しかいません。
- 今井正人選手(順天堂大学)
- 柏原竜二選手(東洋大学)
- 神野大地選手(青山学院大学)
の3人です。

三代目山の神の神野大地選手(青山学院大学)が卒業し、新山の神の誕生が期待されています。
箱根駅伝と歴代山の神の歴史を振り返りましょう!
なぜ5区を優秀な成績で走ると山の神と呼ばれるようになったのかもお伝えします!
箱根駅伝の5区と山の神の歴史
箱根駅伝が他の駅伝と違う点は、コースの激しい高低差にあります。
東京→箱根間間は片道で約107キロ。

箱根駅伝の往路、1区から4区までは上り坂や下り坂が延々と続くことはありません。

5区のコースは小田原中継所から往路ゴールの芦ノ湖まで。

第5区の選手は小田原中継所から芦ノ湖のゴールまでの標高差860mを文字通り【山登り】するんです。

もちろん、陸上エリートである箱根駅伝の選手であっても5区を走りきるのはかなりの苦難が強いられます。

しかし、そんな5区の山登りをまるで平地を走っているようなクールな顔で駆け上がっていく選手がいるんです。

5区を走る選手の中でも特に優秀な成績を残し、かつ人々の脳裏に強く印象付けられた選手だけが「山の神」と讃えられます。
第5区を走る選手がすべて山の神と言われるわけではありません。

箱根駅伝は2019年大会で95回と言う歴史を誇ります。

実は・・
【山の神】という言葉が誕生したのが2000年に入ってからということがあって箱根駅伝で山の神と言われた歴代選手はたった3人しかいません。

歴代山の神3人の記録や現在をみてみましょう!
初代、元祖山の神!順天堂大学今井正人選手
箱根駅伝の初代山の神は、順天堂大学の今井正人選手です。

実は【山の神】という称号が誕生したのは2007年第83回大会からです。

山の神誕生のエピソード
山の神誕生のエピソードはこうです。
実は、箱根駅伝の大会前のインタビューで当時の日本体育大学の北村聡選手が「5区には神がいる」と答えていたんです。
その神とはもちろん今井正人選手のこと!

大会当日、5区を圧巻の強さで駆け抜け山を登ってきた今井正人選手に、アナウンサーはこんな言葉で実況しました。


その後メディアがこぞってその実況をニュースなどで流したことで今井正人選手「山の神」と形容されるようになったんです。
今井正人選手の記録も山の神
今井正人選手は2004年から2007年まで箱根駅伝には4回出場。
1年から4年まですべて箱根駅伝に出場したことになります。

今井正人選手が第5区を走るようになったのは2年生から。
3年生の時に5人抜き。
順天堂大学は往路で優勝しています。
終4年生の時も第5区で出場。
5人抜きトップでゴールをし、順天堂大学が総合優勝を果たしています。
5区は最も坂の激しいコースになっています。

箱根駅伝の5区と言う区間はペース配分がとても大事で、5区で勝敗が決まってしまうともいわれています。

今井正人選手はその5区で3年連続の区間新記録を達成しました。

今井正人選手の成績はもちろん、山の神の称号にふさわしいものですね。
二代目山の神!東洋大学柏原竜二選手


実は、今井正人選手が順天堂大学を卒業してから2年後の2009年には二代目の山の神が誕生しています。

二代目の山の神は東洋大学の柏原竜二選手です。

東洋大学の柏原竜二選手も、今井正人選手と同じように箱根駅伝に1年生から4年生まで4年連続で出場しています。
柏原竜二選手が今井正人選手と唯一違うのは、柏原竜二選手は4回ともすべて5区で山登りしたということ。

しかも、1年生ですでに8人抜きで東洋大学に往路優勝をもたらし今井正人選手の記録を47秒も更新する区間新を達成しています
2年生の時には、6人抜きで東洋大学に往路優勝をもたらし、自らの記録を10秒短縮する区間新を達成しています。
3年生の時には、3位でタスキを受け取るもゴールはトップで切っています。

4年生の時には、トップでタスキを受け取りそのままゴール。
2年生の時に作った区間新記録を29秒上回る新たな区間新記録を樹立しています。


柏原竜二選手は2012年に大学を卒業。
大学卒業後の2014年の箱根駅伝で東洋大学の設楽悠太の力走を伝えようとした解説者が
「柏原竜二亡き後の…」
とあたかも柏原選手を故人のように述べるというハプニングがありました。
それを受けて柏原選手は「テレビ実況では死んでいることになっているらしいアカウントはこちらですとTwitterに投稿・・

テレビ実況では死んだことになってるらしいアカウントはこちらです。
— 柏原竜二 (@kashi0713) 2014年1月2日
三代目山の神!神野大地選手

三代目山の神青山学院大学の神野大地選手です。
神野大地選手は、2012年に青山学院大学に入学しますが1年生の時には箱根駅伝には出場していません。
2年生の時には箱根駅伝の「花の2区」を走っています。

実は、三代目山の神である神野大地選手が第5区を受け持ったのは3年生の出場時のたった1回。
しかし、その走りがあまりにも強烈なインパクトを与えたため歴代3人目の山の神として注目を集めたのです。
3年生で初めて第5区を任された神野大地選手。
トップと46秒差の第2位でタスキを受け取った後、トップに立っただけではなく芦ノ湖のゴールでは逆に4分59秒の大差をつけてゴール。

神野大地のまさに神の走りで青山大学は初めて箱根駅伝で優勝します。

【箱根駅伝歴代山の神】今井正人柏原竜二神野大地の歴史と記録!まとめ
箱根駅伝で最も注目される区間は、花の2区と5区の山登りです。
三代目山の神の神野大地選手はすでに卒業し、新たな山の神が今後も登場することになるでしょう。
どの大学が優勝するのかももちろん気になりますが、5区での山の神の走りにも注目してみると面白いですよ!
最後までお読みいただきありがとうございました。